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インタビュー

インタビュー

中西将史

今月のコントリビューター

2017年11月10日

写真を「趣味」ではなく「人に貢献できる特技」と捉えることで、新たな表現や場を生み出す

Getty Imagesが選ぶ、今月のコントリビューター。第二弾は、フォトグラファーの中西将史(masafumi_nakanishi)さん。今年5月に開催された「iStock by Getty Images TOKYO WOMAN」で最優秀賞を獲得したほか、人物、イベント、アパレルの宣材の撮影、オンラインZINE『NOIZMA(GA)ZINE』の主宰など多岐に渡り活躍されています。写真を「趣味」ではなく「人に貢献できる特技」と捉えることで、新たな表現や場を生み出す中西さんに、写真との関わりや今後の展望について伺います。

Masafumi Nakanishi 「iStock by Getty Images TOKYO WOMAN」最優秀賞

◆共に楽しむ過程で学んだ、写真を通じた世界との向き合い方。

― 中西さんがはじめてカメラを手にしたのは、高校二年生の頃。父親からCanon EOS1000を譲り受けたことをきっかけに写真の道を志し、大阪芸術大学芸術学部写真学科に入学します。そこで写真家の須田一政(※1)氏から写真を教わり、大きく影響を受けたそうです。 ― 「写真学科は写真という『資格』のない職業について、現役の写真家が教えてくれるという意味で、少し特殊な学科だったかもしれません。教え方は先生によってそれぞれで、なかには写真教育をメソッド化している先生もいましたが、須田先生は『自分が楽しい、面白いと思うことを一緒にやろう』というスタイルでした。ゼミでは、とにかく写真を撮って来いと言われまして、フィルム36枚撮りをハーフサイズカメラで縦にとって72枚にし、ゼミ毎に400~500枚を提出していました。」
 

― その4年間では、技術だけでなく、写真を撮るために大切な心構えを学んだといいます。 ―「須田先生は日常的なスナップなのに『人間はこんな顔をするのか』と思わせる、ゾッとするような、人間の内面を写し出すような写真を撮られます。ゼミ旅行などで実際の撮影に同行したり、写真についての考え方を教えてもらう中で、日常そのものや、写真を通じた世界に対する向き合い方を学びました。」

◆写真は「趣味」ではなく「人に貢献できる特技」。

― 須田さんの「写真を教える」姿をみて、教育現場に興味を抱くようになった中西さん。大学卒業後から現在に至るまで、学校法人の職員として働きつつ、フォトグラファーとしての活動を行っています。 ―「自分の写真は『趣味』ではなく『人に貢献できる特技』。学校では正式に写真や広報の担当ではないのですが、この特技を活かして、職場やその先にいる生徒の役に立ちたいと考えています。職場では人員や道具などのリソースが限られた中、パンフレットやホームページ、ブログなどで主に高校生に対して魅力を発信していく必要があるため、少しでもそれに貢献できたらと思い、撮影が必要な場面は出来る限り動くようにしています。」

◆好きで貢献していくことから、広がる世界。

― 「TOKYO WOMAN」で最優秀賞に輝いた写真をはじめ、人物写真のイメージが強い中西さん。しかし元々は、人の写真を撮ることは苦手だったといいます。 ―「僕は人見知りをするし、初対面の人とのコミュニケーションが苦手なんです。ただ、学校のパンフレットに必要なのは、高校生や社会人にも魅力的だと思ってもらえるような、楽しいキャンパスライフの写真。そのためにおよそ2年間、休日や仕事終わりに友人知人など色々な人にお願いして、人物写真の武者修行をしていました。」

Masafumi Nakanishi

― 「とにかく撮る」という須田一政氏から学んだ姿勢を再び実践していくなかで、次第に苦手だった人物写真で何を大切にすべきかが見え始めたそう。 ―「自分は写真だけで生活しているわけではなく、現時点では、写真の仕事がなくなっても生活に困ることはありません。だからこそ、写真で誰にどんな貢献ができるか、撮影に参加してくれた人にいかに楽しんでもらえるか、ということを第一に考えています。そのような撮影を心がけているうちに、モデルをしてくれた人の友人が写真を見て、自分も撮って欲しいと依頼してきたり、メイクを勉強していてポートフォリオを作りたい人、そのほかSNSを通じて写真を見た人など、どんどん人が集まるようになり、今は週に3~4日は写真を撮る日々を過ごしています。」

◆人が集うことの価値。写真の持つさらなる可能性に向けて。

― 最後に、今後の目標と、展望について伺いました。―「今は人がたくさん集まり、一緒に撮影を楽しんでくれること、そのような場をつくれることが嬉しくて、そこにおまけとして写真が付いてきて、iStockでも販売しているという感覚です。次のステップとしては、人が集まる場と写真を活かした展開を考えています。例えば今はネット販売だけでブランドをやっている子たちも多いので、僕らが集まっているところに、洋服などを持ってきてもらって、モデルに着せて、撮影した写真をSNSで拡散する。ブランドを手がける人にとってはモデルやロケーションをアレンジして撮るのではないので、コストをかけずに多くの人に知ってもらう機会になるし、モデルやフォトグラファーにとっても、色んなスタイリングや写真が試せて嬉しいですよね。それから仕事場(学校)での撮影では、僕の写真を見て、どのくらいの人が入学するのかを見てみたい。人を動かせる写真を撮れるようになるのが目標です。」

※1寺山修司主宰の演劇実験室「天井桟敷」の専属カメラマンとして1960年代からキャリアをスタートさせ、今も現役で活躍する日本を代表する写真家

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◆ゲッティイメージズ シニアアートディレクター 小林正明が捉えた中西将史氏の魅力とは・・・

中西さんの写真を最初に目にしたのは、オンラインのフォトコンテストでした。暴力的とも言える乾いたライティング&ユニークなキャスティングは他の作品群から頭一つ飛び出た時代性を感じさせてくました。私達の市場で成功するには、単なるフォトテクニックだけではなく、撮影をプロデュースする高度なEQ (Emotional Quality)が要求されます。ありきたりの段取り・仕込みに甘んじず、創造的破壊を心がける中西さんの今後に注目しています。

◆プロフィール
中西将史 | なかにし まさふみ
1983年 三重県生まれ。大阪芸術大学芸術学部須田一政ゼミナール卒。2015年より、Getty Images/ iStockコントリビューター。2017年5月「iStock by Getty Images TOKYO WOMAN」で最優秀賞を受賞。各メディアでの撮影の他、オンラインZINE『NOIZMA(GA)ZINE』を立ち上げるなど、活躍の幅を広げている。

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